髪のボリュームが減ってきたり、分け目の地肌が目立つようになってきたら、薄毛の兆候かもしれません。症状が悪化する前に治療をはじめたいところです。
確実性の高い治療を行うためには、やはり医療機関で治療を行うのが一番。
しかし、『治療費が高いのでは?』『高い治療法を勧められるのでは?』と考えて、なかなか病院に行く勇気が出ないという人も多いのではないでしょうか?
また、男性の場合にはAGA専門の病院がありますが、女性の場合はどんな病院に行けばいいのか分からないという人もいるかもしれません。
- 女性の薄毛はどの病院に行けばいいの?
- 何科を受診すればいい?
- 保険適用はあるの?
- 治療費はどれくらい?
- どんな治療法があるの?
このページでは、女性の薄毛治療に関する様々な疑問にお答えしていきます。
女性の薄毛治療は何科を受診?保険適用はあるの?
薄毛といえば男性型脱毛症の代名詞でしたが、現在では女性でも薄毛にお悩みの方が増えています。男性の薄毛にはAGA専門の医療機関がありますが、女性はどんな病院の何科を受診すればいいのでしょうか?
女性の薄毛は、女性専門の育毛外来で治療を行っています。特に体調に問題がない場合には、育毛外来で専門的な治療を受けてください。
突然抜け毛が大量に発生したり、体調が悪化している場合などには、皮膚科や内科などを受診した方が良い場合もあります。
特に女性の場合、甲状腺の病気や貧血などで薄毛になるケースがあります。身体に異常を感じたら早めに医師に相談しましょう。
びまん性脱毛症の治療に関しては、びまん性脱毛症(FAGA、女性男性型脱毛症)とは?症状と原因、治療法についてもあわせてご参照ください。
女性の薄毛治療に保険適用はあるの?
病院やクリニックで薄毛治療を受ける場合に気になるのが、『保険は適用されるの?』ということ。
残念ながら、びまん性脱毛症(FAGA)の治療はほとんどの場合で保険の適用外とされています。保険適用は、あくまでも生命の維持や日常生活に支障をきたす病気・怪我の治療が目的です。
男性のAGA治療と同様に、女性の薄毛治療も審美的観点から行われるものです。たとえ薄毛を放置したとしても健康を害するものではありませんし、薄毛自体が何らかの病気を進行させることもありません。
美容整形が自由診療で行われるのと同じようなことと考えると分かりやすいかもしれません。
保険が適用されるケース
例外的に保険が適用されるケースもあります。
皮膚疾患が原因
皮膚疾患が原因で引き起こされる脱毛症には保険が適用できるケースがあります。粃糠性(ひこうせい)脱毛症や脂漏性脱毛症などがこれに当たります。
粃糠性脱毛症は、大量のフケ(落屑)が発生し、毛穴を塞ぐことによって髪の毛が抜け落ちてしまう疾患です。
脂漏性脱毛症は、頭皮に皮脂が異常分泌されてしまうことにより炎症を引き起こし、髪の毛が抜け落ちてしまう疾患です。
どちらも皮膚疾患による脱毛症ですので、保険が適用されます。
免疫異常が原因
免疫異常によって引き起こされる薄毛や脱毛症にも保険が適用されます。女性に多い甲状腺機能低下症や橋本病などの甲状腺疾患も免疫異常の一つで、抜け毛の増加や薄毛を引き起こすことがあります。
また、円形脱毛症も免疫異常による脱毛症と考えられています。甲状腺疾患が原因の脱毛や円形脱毛症の治療においては保険が適用されます。
薬剤の副作用が原因
病気の治療で使用された薬剤の副作用で髪の毛が抜けてしまった場合には、薄毛治療に保険が適用されるケースがあります。
女性の薄毛にはどんな治療法があるの?
女性の薄毛治療には、外用薬や内服薬の処方、メソセラピー、レーザー治療などがあります。
外用薬や内服薬の処方
最も一般的な薄毛治療法として、育毛剤や内服薬の処方があります。
女性の薄毛治療には外用薬のパントスチンや内服薬のパントガールなどが有名です。また、医療機関ごとの独自の育毛剤や内服薬が用意されていることもあります。
AGAの治療に有効なミノキシジルは、女性の薄毛治療にも用いられます。ただし、ミノキシジルは顔や目の周り、首などの産毛が濃くなるという副作用もありますので、まずは女性専用の育毛剤から使用してみるのがおすすめです。
皮膚科での薄毛治療は、主に治療薬の処方のみであることが多いようです。これに対し、育毛外来や専門のクリニックでは幅広い治療が行われています。
治療費に関しては、主に治療薬の処方のみを行っている皮膚科の方が安い傾向があります。専門のクリニックの場合には、より細やかな専門治療や検査、経過観察などがあり、治療費は比較的高い傾向にありますが、高い効果が見込めます。
育毛メソセラピー
メソセラピーとは、治療目的に応じて様々な治療薬や成長因子、栄養分などを患部に注射することで、治療効果を得る方法です。
育毛メソセラピーの場合、頭皮や毛母細胞などを細胞レベルで活性化させ、発毛・育毛効果を得ることが目的となります。患部に直接注射するため、より深く薬剤が浸透し、高い効果が期待できます。
育毛メソセラピーは、多くの育毛専門クリニックでオリジナルのカクテルが作られており、治療費も様々です。1回の治療で5万円から10万円以上かかる場合もあり、継続して治療を受けると費用が高額になることもあります。
育毛メソセラピーは、一般的には効果が高いといわれている治療法ですが、体質や症状によってはなかなか効果が出ないこともあります。そのような場合には、思い切って治療法を変えるという判断も必要になるかもしれません。
治療費はどれくらい?
びまん性脱毛症の治療は自由診療で行われますので、治療費は病院によって異なります。
同じ育毛剤や飲み薬でも病院によって販売額が異なったり、同様の治療であっても治療費に差がある場合もあります。安心して治療に望むためにも、事前にしっかりと問い合わせておきましょう。
病院選びのコツは?
薄毛治療を行うには、自分に合った病院を選ぶことが重要です。 病院を選ぶときに、どんな点に気を付けたら良いかについてまとめました。
皮膚科よりも育毛外来
薄毛治療は保険が適用されませんので、様々な病気の幅広い治療を行っている皮膚科よりは、薄毛治療を専門的に行っている育毛外来の方が、より効果的な治療を提案してもらえる可能性は高いかもしれません。
治療費が分かりやすいかどうか
一つ一つの治療に対して費用を明示している病院やクリニックであれば、信頼性も高く、予定金額以上の支払いをする心配もないので安心です。
サイト上に料金を掲載しているか、もしくはカウンセリング時に治療費についてきちんと説明してもらえるかをチェックしておきましょう。
問い合わせの対応が丁寧かどうか
電話やメールで問い合わせたときに、きちんと丁寧に対応してもらえるかどうかということも基準の一つになるでしょう。
問い合わせた結果、電話の受け答えやメールの文章などに少しでも違和感を感じたら、そのクリニックはやめておいた方がいいかもしれません。
カウンセリングが丁寧かどうか
育毛外来の中には無料カウンセリングを行っているところも多いので、色々なクリニックのカウンセリングを受けてみるのも一つの方法。
治療を続けていくためには医師との相性も大切です。相談しやすい雰囲気か、設備は整っているかなどをチェックするためにも、実際に医師と面談できるカウンセリングが役立ちます。
せっかく高額の費用をかけて治療を行うのですから、あなたに合った病院を納得のいくまで探してみてください。
自分でできる薄毛治療法はないの?
びまん性脱毛症を医療機関で治療する場合には高額な治療費がかかります。びまん性脱毛症は生活に支障をきたしたり、緊急性のある疾患ではないので、治療は美容目的と見なされ、保険適用もありません。
中には、治療費が高いから…と薄毛治療を諦めてしまう人もいるかもしれません。
でも、ご安心ください。医療機関での治療以外にも、女性の薄毛を改善させるための対策はあります。
ここからは、自分でできる薄毛改善法について簡単に解説していきます。ぜひ実践してみてくださいね。
生活習慣を見直す
女性の薄毛の原因には様々なものがあります。
食事や生活習慣、ストレス、睡眠不足などが原因で抜け毛が発生することもありますので、まずは生活に問題がないかしっかり見直してみましょう。
食事を見直す
自分で注意する点としては、 育毛に必要な栄養素をしっかりと摂取すること、バランスの良い食事をとること、脂っこい料理や添加物が多く含まれた加工食品を避けることなどが大切です。
特定の栄養素が不足し、欠乏症を引き起こした場合、抜け毛の増加や薄毛などの症状が出ることがあります。
睡眠を見直す
質の良い睡眠をとるということは、美容や健康に欠かせない条件の一つです。睡眠不足の日が続いていたり、熟睡できないという場合には、成長ホルモンが十分に分泌されないために抜け毛の増加につながってしまいます。
また、睡眠不足や夜更かしは自律神経の乱れにつながります。その結果、末梢血管の収縮を引き起こし、頭皮の血行が悪化してしまう恐れもあります。頭皮の血行不良は女性の薄毛の大きな原因の一つですので、悪習慣はしっかりと改善していく必要があります。
頭皮マッサージ
頭皮マッサージは、頭皮の血行を改善するために非常に有効な方法です。頭皮の血行が悪化している人の多くは、頭皮がカチカチに凝り固まっていて全く動きません。そこで、頭皮を優しく揉み解したり、指圧することで血行を改善していきます。
頭皮マッサージを毎日続けることで、頭皮の血行が改善し、毛根に栄養が行き渡りやすくなります。
サプリメントの選び方
自分でサプリメントを購入する場合には、髪の毛の材料となるたんぱく質やアミノ酸、育毛に必要な亜鉛・鉄・銅などのミネラル、ビタミンE、ビタミンB2・B6、パントテン酸、コラーゲンなどを選ぶと良いでしょう。
これらの育毛や美容に必要な栄養素をバランスよく含んでいるのが育毛サプリメントです。育毛サプリには一つのカプセルに必要な栄養素が全て配合されていますので、何種類ものサプリメントを飲む必要がなく、胃にも優しいので安心です。
育毛剤の選び方
現在では、様々な女性用育毛剤が販売されています。どれを選べばいいのか迷ってしまいますね。
育毛剤選びに迷ったときには、厚生労働省より認可された『医薬部外品』の表記があるもの、きちんと育毛効果や発毛効果についての記載があるものを選ぶようにしましょう。
女性の薄毛は頭皮が弱っている場合も多いので、刺激の少ない無添加の育毛剤を選ぶのもおすすめです。
市販の育毛剤を使うメリットは、病院やクリニックでの治療に比べてリーズナブルなこと、通院する必要がないことです。
育毛剤には見えないような素敵なデザインのパッケージも増えています。病院に行く勇気がないという人も、ぜひ女性用育毛剤を試してみてはいかがでしょうか?
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