あなたの髪の分け目、広がっていませんか?
分け目が広がると、年齢よりも老けてみられたり、なんとなく寂しげな印象を持たれてしまいがち。
できることなら、健康的な分け目を保ちたいですよね。
- 髪の分け目がぺたんこになっている
- 分け目の地肌が光って目立つ
- 分け目がスカスカになった
- 髪の毛の間隔が広がってきたような気がする
こんな風にお悩みの方も多いのではないでしょうか?
女性が陥りやすいと言われている分け目はげですが、原因は様々です。
このページでは、それぞれの原因に応じた分け目はげの予防・改善法をご紹介します。
分け目はげの原因とは?
分け目が薄くなり、広がってしまう分け目はげ。このような症状が出る場合、いくつかの原因が考えられます。当てはまるものはないかチェックしてみてください。
分け目はげの原因① 髪の分け目を固定している
髪の分け目をいつも同じところで固定していませんか?
分け目を固定すると、同じ部分にばかり負荷がかかるため、分け目の毛根は常に踏ん張っている状態です。しかし、その踏ん張りがいつまでも続くわけではありません。徐々に毛根は疲弊し、弱まっていきます。
ヘアサイクルにも次第に影響が出始めます。毛根が疲弊すると、毛母細胞の細胞分裂が弱まります。髪が抜けた後にもなかなか新しい毛が生えなくなり、休止期が長引いてしまうこともあります。
また、一つの毛穴から生える髪の毛の本数も減少するので、分け目の髪密度はさらに減ってしまいます。
すると、髪の毛1本1本にかかる負荷はますます大きくなり、さらに分け目はげが進行するという悪循環に陥ります。
このように、分け目はげは一旦広がるとさらに進行することが多いのです。
分け目はげはどこまで進行する?
分け目はげはこのままどんどん広がってしまうの?と心配な方も多いでしょう。
結論から言えば、全く毛が生えなくなるということはありませんが、分け目はげはある一定のところまでは進行します。
広がってしまった分け目は、頭皮や毛根が弱まり、部分的に髪の毛が生えにくい状態になっています。適切なケアをしなければ、自然に回復するのは難しいかもしれません。
分け目はげの原因② 牽引性脱毛症
牽引性脱毛症とは、髪の毛が常に牽引力(ひっぱる力)を受けることにより、髪が抜けたり、ちぎれたりして起こる症状です。
同じ位置で髪の毛を結び続けると、一部の頭皮や毛根に強い牽引力が加わります。牽引力が加わった部分の頭皮や毛根は、常にダメージを受け続けるため、次第に弱まり、丈夫で太い髪の毛を作ることができなくなります。
特に分け目が広がりやすい髪型は、真ん中から左右に髪を分ける『2つ結び』や『おさげ髪(三つ編み)』、『編み込みヘア』などです。このような髪型を続けると、分け目部分の頭皮や毛根に強い負荷がかかるため、髪の毛が抜けやすくなってしまいます。
牽引性脱毛症を改善するには?
牽引性脱毛症を改善するには、いつも同じ部分を引っ張らないようにする必要があります。
髪を束ねている人は、結ぶ位置を変えたり、分け目を変えるということが必要。
思い切って髪型を変えてしまうというのも一つの手です。
- 髪の毛の結ぶ位置を変える
- 分け目を変える
- 髪の毛を結ばない日を作る
- 毎日髪型を変える
- 思い切って髪を短くカットする
牽引性脱毛症についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
分け目はげの原因③ 紫外線によるダメージ
顔や身体のUVケアはきちんと行っていても、頭皮のUVケアにまで気を遣っているという人はそれほどいないようです。
皮膚を老化させる最も大きな原因の一つが紫外線です。日焼けをすれば、頭皮は急速に老化します。
その上、頭頂部は身体の中でも最も強く日光が当たる場所です。頭皮がむき出しになっている分け目部分は、常に紫外線のリスクにさらされているということになります。
では、頭皮が紫外線を浴びることで具体的にどのようなダメージが生じるのでしょうか?
皮膚が紫外線を浴びると、細胞やDNAが損傷します。修復不可能なダメージが蓄積されていくと、老化が促進され、シワやシミが発生し、肌の弾力が失われていきます。
皮膚だけではなく、髪の毛も紫外線によるダメージを受けます。
髪の毛は、毛根にある毛母細胞が細胞分裂することで成長していきます。しかし、毛母細胞が紫外線による損傷で正常に機能しなくなると、髪質が悪化したり、成長途中で抜けてしまうなどのトラブルが発生します。
このような紫外線ダメージが蓄積すれば、いずれは薄毛や白髪の原因になってしまいます。
長時間の外出時は日傘や帽子などを使ったり、頭皮用の日焼け止めを利用するなどして、頭皮に紫外線が直接当たらないように工夫しましょう。
分け目はげの原因④ びまん性脱毛症(FAGA)
それって本当に分け目はげ?
あなたが分け目はげだと思っているその症状、もしかしたら薄毛の始まりかもしれません。
もしあなたが30代以上の女性なら、『びまん性脱毛症』の可能性があります。びまん性脱毛症は女性特有の脱毛症であり、FAGA(女性男性型脱毛症)という名称でも知られています。
男性が引き起こす脱毛症(AGA)の症状では、生え際や頭頂部の髪の毛が失われていきますが、びまん性脱毛症の場合は全体的にまんべんなく薄くなります。
ただし、遺伝や体質によっては生え際や頭頂部が目立って薄くなる女性もいます。
女性の場合、早い人では30代から髪の毛のボリュームが減りはじめます。放っておくと症状が進行し、頭皮が透けて見えるほどの薄毛になってしまうケースもあります。
びまん性脱毛症の症状
びまん性脱毛症になると、髪が全体的に少しずつボリュームダウンしていきます。そのため、初期段階であれば、単なる分け目はげとの見分けがつきにくいかもしれません。
以下のような症状があれば、びまん性脱毛症の可能性があります。
- 以前と比べて髪のボリュームが減った
- 抜け毛が多い
- 髪の毛が細くなった
- 髪質が悪くなった
- ストレートヘアからくせ毛に変わった
- 髪にツヤがなくなった
- 生え際の産毛がなくなった
びまん性脱毛症を引き起こす若い女性が増えている
びまん性脱毛症は若い女性にとっても決して無関係なものではありません。
薄毛に悩む若い女性が年々増加しているとの報告もあります。
例えば、ストレスやダイエット、出産、睡眠不足などでホルモンバランスが崩れると、びまん性脱毛症を発症することがあります。
一旦ヘアサイクルが乱れると、毛根は長い休止期に入ります。抜け毛の量が増加するのに対して、新しく生えてくる髪の量が少なくなるため、髪のボリュームは減る一方になります。
びまん性脱毛症は、自然に治ることはほとんどなく、放っておくと症状がますます進行することもあります。
改善するためには育毛剤などを使ったケアが必要です。
詳しくは、びまん性脱毛症(FAGA、女性男性型脱毛症)とは?症状と原因、治療法についてをご覧ください。
分け目はげを予防・改善するための対策とは?
分け目はげをこれ以上進行させないためには、一体どうすれば良いのでしょうか?また、一旦広がってしまった分け目を元に戻す方法はあるのでしょうか?
ここからは、分け目はげの改善に効果的な対策をいくつかご紹介します。
① 分け目を同じところで固定しない
分け目をいつも同じところで固定せず、毎日違うところで髪を分けるようにしましょう。
お休みの日など家で過ごすときには、あえて分け目を作らずに無造作ヘアにしたり、ヘアピンやヘアクリップなどを使っていつもと違う分け目に癖付けするのもいいですね。
② ジグザグ分け目にする
分け目ハゲの予防策として、ジグザグ分け目を作るのもおすすめです。見た目にもおしゃれで、髪や毛根への負担も小さくなるジグザグ分け目にぜひ挑戦してみてください。
ジグザグ分け目のメリット
分け目をジグザグにすることで、直線の分け目よりもラインが長くなります。そのため、物理的に毛根や髪の毛にかかる負担を分散させることができます。
また、分け目をジグザグにすると髪がふんわりと立ち上がるので、髪にボリュームを作りやすくなります。
分け目の地肌が見えにくくなるという嬉しいメリットも。
分け目はげ予防におすすめ!簡単ジグザグ分け目の作り方
- 髪の毛に分け目を作らない状態で、髪全体を後方に向けてブラッシングする。
- 先の尖ったコームを後頭部の頭皮に垂直に立てる。
- 後頭部から顔の方に向かってジグザグにコームを動かす。
- コームで描いたラインを崩さないように、髪を左右に分ける。
最後の仕上げとして、ヘアオイルを馴染ませたり、寝癖直しスプレーなどを吹きかけると、立ち上がった髪の毛がしっとりと落ち着きます。
③ 頭皮マッサージをする
頭皮マッサージでコリをほぐし、頭皮の血行を改善させましょう。
血行が良くなることで、疲弊した毛根に栄養が行き渡りやすくなり、毛根に活力を取り戻すことができるようになります。
頭皮全体のコリをほぐすには、おでこの上、耳の周辺、後頭部を重点的にマッサージしていきます。
マッサージは揉んだり、さすったりするよりも、指圧するのが最も効果的であると実証されています。ツボは垂直に押す必要があるため、頭皮に指を垂直に立てて、じっくりと指圧します。
④ 育毛に役立つ栄養素を摂取する
健康的な髪の毛を作るためには、十分な栄養が必要です。
育毛に役立つ栄養素を摂取することで、身体の内側から頭皮と毛根に栄養を届けましょう。
たんぱく質は、髪の毛の材料となる成分であり、育毛にとって最も必要な栄養素であるといえます。たんぱく質には動物性と植物性がありますが、動物性たんぱく質の方が吸収率が高く、効率的に摂取することができます。
亜鉛や鉄分、銅などのミネラルは髪の毛を生成するために必要となる成分であり、不足すると薄毛の原因にもなります。
パントテン酸はビタミンB群の一つであり、細胞の健康維持に欠かせません。女性の育毛治療に使われるパントガールの主成分でもあり、髪に必要な栄養素の一つです。
ビタミンEには、全身の血行を促進する作用や抗酸化作用があります。
栄養素を食事だけで摂取するのは難しい場合には、サプリメントをうまく利用しましょう。育毛に役立つ成分のみをまとめて配合した女性向けの育毛サプリもあります。髪に必要な栄養素が全て摂取できてとても便利です。ぜひ活用してみてください。
⑤ 育毛剤を使用する
分け目はげの改善方法としては育毛剤の使用が効果的です。
育毛剤というと男性が使うというイメージがあり、敬遠している人もいるかもしれません。しかし、現在では女性専用の育毛剤も増えており、様々な種類のものを選べるようになっています。
髪の毛は、一旦抜け落ちると次に生えてくるまでに3ヶ月から半年程度の期間を要します。つまり、育毛剤の効果を確かめるためには、最低でも半年程度は使用を続ける必要があります。
1本使ってみて効果が出ないとあきらめず、毎日コツコツ続けていきましょう。
なお、養毛剤やヘアトニックは、育毛剤ではありませんのでご注意ください。厚生労働省より認可された『医薬部外品』に分類されているものを選ぶようにしましょう。