細心の注意を払って丁寧に顔を洗い、入念に肌のお手入れをするという女性は多いですが、頭皮も同じくらい丁寧に洗っているという方はどれくらいいるでしょうか?
頭皮は、顔と同様にデリケートに扱われるべきところです。もちろん、肌質は生まれつきの体質によるところも大きいでしょう。しかし、いくら元々綺麗な肌を持っていたとしても、普段のスキンケアが間違っていたら肌を綺麗に保ち続けることはできないのです。
頭皮も同じです。ボリュームのある綺麗な髪の毛を保つためには、正しいシャンプー方法や頭皮マッサージ法を続けていく必要があります。日々の頭皮ケアをいかに丁寧に行なっていくかが、未来のあなたの髪質を決定づけることは間違いありません。
何がいけないの?間違った洗髪法で、髪を失う羽目にも!
以下の項目に一つでも当てはまることがあったら要注意!あなたの洗髪法は間違っているかもしれません。
こんな髪の洗い方は絶対NG!
- シャンプーを液体のまま髪にのせる
- シャンプーがなかなか泡立たない
- 髪を洗っている途中にシャンプーを注ぎ足す
- 頭皮をゴシゴシ激しく洗う
- 髪を洗った後は自然乾燥させる
シャンプーを液体のまま髪にのせる
シャンプーを液体のまま髪にのせると、泡立ちが悪く頭皮全体に泡が広がらないことがあります。そうすると、髪全体に泡を広げるために、シャンプーを新たに注ぎ足さなくてはならなくなります。
シャンプーを注ぎ足す
大量のシャンプーを使うと、その分頭皮へのダメージが大きくなります。シャンプーの成分は、ほんのわずかですが頭皮に浸透します。浸透したシャンプー成分が体質に合わず、抜け毛が発生することがあります。
また、洗浄成分が皮脂を取りすぎると頭皮の乾燥を引き起こします。頭皮の乾燥は、皮脂の異常分泌の原因にもなります。
頭皮をゴシゴシ激しく洗う
顔をゴシゴシ激しく洗うとどうなるでしょうか?肌が荒れて、乾燥がすすみますよね。同じことが頭皮にも起こります。
頭皮は、普段から髪に守られているデリケートな皮膚であるとともに、髪の毛を生やす土壌でもあります。肥沃な土壌からは健康的なボリュームのある髪の毛が生えますし、痩せた土壌からは細く歪んだ髪の毛しか生えません。
髪を自然乾燥させる
髪をドライヤーで乾かすのは髪を傷めると考えている人もいるかもしれません。しかし、濡れた頭皮はカビの温床になります。
人の皮膚には元々皮膚常在菌というものが存在しています。皮膚常在菌は湿った環境が大好きですので、自然乾燥させていると異常繁殖を引き起こすこともあります。
特にカビの一種であるマラセチア菌が増殖した場合、脂漏性皮膚炎になる恐れもあります。脂漏性皮膚炎は一度かかると根治が非常に難しい病気です。
正しい髪の洗い方と頭皮マッサージ法
正しい髪の洗い方を実践することで、様々な髪や頭皮のトラブルを改善していきましょう!毎日継続して行なうことが大切です。
髪の洗い方① 頭皮をじっくりと温め、皮脂を溶かし出す
髪を洗う時にまずやるべきことは、お湯でじっくりと頭皮を温めることです。
頭皮全体にシャワーをかけて温め、毛穴を十分に開かせます。こうすることで、毛穴に詰まった脂分を溶かし出すことができますし、髪表面のスタリング剤や汚れなどもほとんどが落とせてしまいます。
また、よく温めることで、頭皮の血行が良くなり、凝り固まった頭部の筋肉をを柔らかくほぐれていきます。
髪の毛を洗う時には、湯船のお湯を使うよりもシャワーの方がおすすめです。湯船のお湯を使う場合は洗面器でお湯をかけることになりますが、そうすると上から下向きにしかお湯をかけることができないため、髪や頭皮を十分に濡らすことができません。
シャワーならあらゆる向きにお湯をかけることができますので、全体をしっかりと濡らすことができます。
髪の洗い方② 生え際から頭頂部に向かって洗う
髪を洗う時には、生え際に指を突き立て、頭頂部に向かって小刻みに動かしながら洗っていきます。
いきなり頭頂部にシャンプーを乗せて洗い始める人がいますが、これは間違った洗い方。
髪の毛はつむじを中心にして、外側に向かって生えていますので、頭頂部から洗い始めると髪の内部を十分に洗うことができません。生え際からつむじに向かって洗っていくことで、髪の内側をしっかりと洗浄することができます。
頭皮マッサージは指圧がもっとも効果的
髪を洗いながら、頭皮マッサージをしてみましょう。指圧で頭皮の血行を促します。
頭皮の表面をさする・こするのはNGです。頭皮に負担を与えず血行を良くするには、指圧が最も効果的です。頭皮の指圧は、NHKのためしてガッテン(2013年4月3日放送「劇的改善!女性の薄毛」)で紹介され、毛髪研究者の板羽忠徳さんも推奨する方法です。
指圧の強さには注意が必要です。あまりにも強く押しすぎると、頭皮の毛細血管が破壊され、頭皮の血行がさらに悪くなり、毛根に十分な栄養が行き渡らなくなります。
頭皮を押してみてじんわりと気持ちがいいくらいの強さが、ちょうどいい指圧の強さとなります。爪が当たらないように、柔らかい指の腹を使って指圧してください。
頭皮の血行が良くなるマッサージ
頭皮の表面を強くこすることは絶対にやめましょう。なぜなら、生まれたばかりのデリケートな産毛が抜けてしまう恐れがあるためです。
まずは、指の腹でじんわりと頭皮を押し、そのまま頭皮全体をゆっくりと前後左右に動かすようにマッサージしてください。
指圧効果とマッサージ効果により、頭皮の血行が良くなり、毛細血管への血流が増加します。血流が増加すると、発毛・育毛に必要な栄養が毛根に行き渡りやすくなります。
頭皮をこするのではなく、頭皮を押す・頭皮全体を動かすということに気をつけて洗ってみてください。最初のうちは、全く頭皮が動かないという方も多いでしょう。しかし、2〜3日続けると頭皮の凝りが取れ、よく動くようになります。
シャンプーは少量を使う
シャンプーを泡立てずにそのまま使っていませんか?
泡立ちが悪いと、途中でシャンプーを追加しなければならなくなります。気がつくと一度に大量のシャンプーを使ってしまうことも。このようなシャンプーの使い方は頭皮に大きなダメージを与えてしまいます。
シャンプーの量は500円玉1〜2個分くらいが目安です。
はじめにシャンプーを手のひらにのせて泡立てます。次に、そのまま髪をかきあげるようにして、生え際から指を通し、直接頭皮に泡が浸透するように全体に行き渡らせます。
シャンプーが泡立ちにくいのはどうして?
お使いのシャンプーがあまり泡立たないようなら、その前のシャワーの行程が短く、頭皮に汚れや脂分が残っている可能性があります。また、髪の内側が十分に濡れていないと、シャンプーの泡立ちが悪くなります。
髪の洗い方③ すすぎはたっぷりと時間をかけて行う
シャンプーで髪を洗った後は、たっぷりと時間をかけてすすぎます。髪を洗った時間の2倍の時間をかけてすすぐと良いとも言われています。
なぜこんなに時間をかけてすすぐ必要があるのか不思議に思われるかもしれませんね。
これほどまでにすすぎを重視する理由は、シャンプーの洗浄成分が頭皮に残らないようにするためです。
シャンプーの洗浄成分は、どんなにマイルドなものでも頭皮にダメージを及ぼします。頭皮へのダメージが蓄積されれば、フケ症や痒み、かぶれ、抜け毛の増加など様々な頭皮トラブルを引き起こす原因となります。
髪の洗い方④ コンディショナーは頭皮につけないように
コンディショナーを髪全体にべったりとつけたりしていませんか?
コンディショナーを髪全体につけると、頭皮の表面がコーティングされ、毛穴に汚れが詰まりやすくなってしまいます。毛先のみに適量を使用しましょう。
すすぎは時間をかけてしっかりと行い、コンディショナーの成分ができるだけ頭皮に残らないようにしましょう。
髪を洗った後は、すぐにドライヤーで髪を乾かしてください。濡れたままで髪を放置すると、髪表面のキューティクルが開き、枝毛・切れ毛の原因になります。
こちらの記事もあわせてどうぞ。
美容師おすすめ!自宅でできる炭酸ヘッドスパ・炭酸シャンプーの方法と効果
びまん性脱毛症(FAGA、女性男性型脱毛症)とは?症状と原因、治療法について
ホルモンバランスの崩れが抜け毛やびまん性脱毛症を引き起こす理由とは